【火山情報】

2018年10月29日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 10月26日から10月29日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします。

【火山活動の状況】
 硫黄山の南側の火孔では、噴煙が100mまで上がるなど活発な噴気活動が続いています。また、硫黄山の西側500m付近では、噴気が60mまで上がりました。硫黄山南監視カメラでは、引き続き硫黄山の南側の湯だまりを確認しています。

 GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線で、6月上旬から伸びの傾向が続いています。また、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは継続しており、火山活動の長期化やさらなる活発化の可能性もあります。

 硫黄山付近の火山性地震は概ねやや多い状態で経過し、硫黄山周辺での火山性地震も時々発生しています。浅い所を震源とする低周波地震は引き続き発生しています。火山性微動は観測されていません。

 10月26日からの硫黄山付近の火山性地震(ごく微小な地震を含む)、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

           火山性地震       火山性微動
 10月26日      26回 (16回)    0回
    27日      15回 ( 5回)    0回
    28日      20回 ( 8回)    0回
    29日15時まで  9回 ( 3回)    0回
                 ()内はごく微小な地震

 硫黄山では、火山活動がやや高まった状態が継続しており、ごく小規模な噴火の可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11月2日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2018年10月29日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 10月26日から10月29日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、火山活動がやや高まった状態が継続しています。
 火口直下を震源とする火山性地震は概ねやや多い状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
 
 白色の噴煙が火口縁上100m以下で経過しました。
 
 傾斜計の観測データに特段の変化は認められません。
 
 10月26日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動
 10月26日        7回    0回
    27日       15回    0回
    28日       18回    0回
    29日15時まで  29回    0回
 
 GNSS連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは継続しており、火山活動の長期化やさらなる活発化の可能性もあります。

【防災上の警戒事項等】
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。また、地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。
 なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11月2日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2018年10月29日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 10月26日から10月29日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。桜島では、ごく小規模な噴火が時々発生する程度で推移していますが、再び活発化するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 南岳山頂火口では、ごく小規模な噴火が時々発生しています。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。継続時間の短い火山性微動が時々発生しました。
 
 10月26日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
 10月26日        9回   15回    0回
    27日       10回    1回    0回
    28日        4回   11回    0回
    29日15時まで   1回    4回    0回
 
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びは2018年3月頃から停滞していますが、長期にわたり供給されたマグマが蓄積した状態です。
 
 桜島では、ごく小規模な噴火が時々発生する程度で推移していますが、再び活発化するおそれがあります。

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11月2日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。