2018年12月03日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
11月30日から12月3日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。
【火山活動の状況】
桜島では、噴火活動が続いています。
南岳山頂火口では、噴火が4回発生し、このうち1回が爆発的噴火でした。12月1日02時18分の爆発的噴火では、噴煙は火口縁上2500mまで上がり、弾道を描いて飛散する大きな噴石が6合目(南岳山頂火口より800mから1100m)まで達しました。また、同火口では夜間に高感度の監視カメラで火映を時々観測しました。
火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動が時々発生しました。
11月30日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
11月30日 5回 4回 0回
12月 1日 10回 15回 1回
2日 16回 13回 0回
3日15時まで 9回 5回 0回
GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びは2018年3月頃から停滞していますが、長期にわたり供給されたマグマが蓄積した状態です。
【防災上の警戒事項等】
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、7日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。