2018年12月31日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
12月28日から12月31日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。
【火山活動の状況】
桜島では、噴火活動が続いています。
南岳山頂火口では、爆発的噴火が2回発生しました。噴煙が最高で火口縁上800mまで上がりました。また、同火口では高感度の監視カメラで火映を時々観測しました。
火山性地震は少ない状態で経過しています。また、噴火に伴う火山性微動が時々発生しました。
12月28日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
12月28日 5回 27回 1回
29日 24回 42回 1回
30日 16回 15回 0回
31日15時まで 16回 21回 0回
GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びは2018年3月頃から停滞していますが、長期にわたり供給されたマグマが蓄積した状態です。
【防災上の警戒事項等】
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、平成31年1月4日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。