2019年01月11日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
1月7日から1月11日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします。
【火山活動の状況】
硫黄山では、火山活動がやや高まった状態が継続しています。
硫黄山の南側の噴気地帯では、噴気が200mまで上がるなど活発な噴気・熱泥噴出活動が続いています。また、硫黄山の西側500m付近では、噴気が50mまで上がりました。硫黄山南監視カメラでは、引き続き硫黄山の南側の湯だまりを確認しています。
9日に実施した現地調査では、硫黄山の南側の噴気地帯での活発な噴気活動のほか、硫黄山周辺や硫黄山の西側500m付近でも噴気活動が続いていることを確認しました。熱異常域には特段の変化はありませんでした。
硫黄山付近では、火山性地震が概ねやや多い状態となっています。浅い所を震源とする低周波地震も引き続き発生しています。火山性微動は観測されていません。また、硫黄山周辺でも火山性地震が時々発生しています。
1月7日からの硫黄山付近の火山性地震(ごく微小な地震を含む)、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震 火山性微動
1月 7日 20回 (12回) 0回
8日 11回 ( 7回) 0回
9日 5回 ( 2回) 0回
10日 28回 (17回) 0回
11日15時まで 3回 ( 3回) 0回
()内はごく微小な地震
GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線で伸びの傾向が続いています。また、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは鈍化しているものの継続しており、火山活動の長期化も考えられます。
硫黄山では、火山活動がやや高まった状態が継続しており、ごく小規模な噴火の可能性があります。
【防災上の警戒事項等】
えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、15日(火)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。