2019年02月01日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
1月28日から2月1日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。
【火山活動の状況】
桜島では、噴火活動が続いています。
南岳山頂火口では、本日(2月1日)14時00分に爆発的噴火が発生し、噴煙は火口縁上600mまで上がりました。また同火口では、期間を通して高感度の監視カメラで火映を観測しました。
1月29日に実施した赤外熱映像装置による観測では、昭和火口近傍及び南岳南東山腹でこれまでと同様に熱異常域が観測されましたが、前回(2018年10月10日)と比べて特段の変化は認められませんでした。本日実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり3000トン(前回1月22日、1800トン)と非常に多い状態でした。
火山性地震は少ない状態で経過しています。継続時間の短い火山性微動が発生しました。
1月28日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
1月28日 23回 2回 0回
29日 21回 2回 0回
30日 21回 1回 0回
31日 14回 0回 0回
2月 1日15時まで 10回 2回 1回
GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びは2018年3月頃から停滞していますが、長期にわたり供給されたマグマが蓄積した状態です。
【防災上の警戒事項等】
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、4日(月)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。