【火山情報】

2019年04月12日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 4月8日から4月12日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします。

【火山活動の状況】
 硫黄山の南側の噴気地帯では、噴気が100mまで上がるなど活発な噴気・熱泥噴出活動が続いています。また、硫黄山の西側500m付近では、噴気が50mまで上がりました。硫黄山南監視カメラでは、引き続き硫黄山の南側の湯だまりを確認しています。

 11日に実施した現地調査では、硫黄山の南側の噴気地帯での活発な噴気活動のほか、硫黄山周辺や硫黄山の西側500m付近でも噴気活動が続いていることを確認しました。熱異常域には特段の変化はありませんでした。

 硫黄山付近では、火山性地震は少ない状態で経過しています。浅い所を震源とする低周波地震が時々発生しています。火山性微動は観測されていません。また、硫黄山周辺でも火山性地震が時々発生しています。
 
 4月8日からの硫黄山付近の火山性地震(ごく微小な地震を含む)、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
           火山性地震       火山性微動
  4月 8日       3回 ( 3回)    0回
     9日       3回 ( 3回)    0回
    10日       6回 ( 4回)    0回
    11日       6回 ( 5回)    0回
    12日15時まで  6回 ( 5回)    0回
                 ()内はごく微小な地震
 
 GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線で伸びの傾向が3月頃から停滞しています。霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは2019年2月以降停滞しています。

【防災上の警戒事項等】
 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、15日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2019年04月12日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 4月8日から4月12日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、ごく小規模な噴火が時々発生しました。

 本日(12日)実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり1400トン(前回4月3日1700トン)とやや多い状態でした。

 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生しました。
 
 4月8日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動    爆発
  4月 8日       12回    0回    0回
     9日        2回    1回    0回
    10日        2回    0回    0回
    11日        2回    0回    0回
    12日15時まで   0回    0回    0回
 
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びは、わずかながら継続しています。

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、15日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。