【火山情報】

2020年03月16日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 3月13日から16日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。火山性地震の回数はやや多い状態で経過しており、火口西側斜面の割れ目において噴気や地熱域のわずかな拡大がみられるなど火山活動が高まっています。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震の回数が2019年11月以降増減を繰り返しています。期間中、火山性地震はやや多い状態で経過しました。火山性微動は観測されていません。
 
 火口西側斜面の割れ目からの噴気が引き続き確認されており、最高で100mまで上がりました。また、3月以降、火口西側斜面の割れ目付近で地熱域のわずかな拡大が認められます。新燃岳火口からの噴煙の状況に特段の変化は認められません。
 
 新燃岳近傍の傾斜計では、火山活動に伴う特段の地殻変動は観測されていません。また、GNSS連続観測では、2011年や2017年から2018年の活発な噴火活動時にみられた霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは、みられていません。
 
 3月13日からの火口直下を震源とする火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動
  3月13日       12回    0回
    14日        1回    0回
    15日       11回    0回
    16日15時まで  20回    0回
 
 新燃岳では、火山性地震の回数はやや多い状態で経過しており、火口西側斜面の割れ目において噴気や地熱域のわずかな拡大がみられるなど、火山活動が高まった状態となっていることから、今後の情報に留意してください。

【防災上の警戒事項等】
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(木)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2020年03月16日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 3月13日から16日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、噴火活動が続いています。
 南岳山頂火口では、ごく小規模な噴火が時々発生しました。また、同火口では、高感度の監視カメラで夜間に火映を観測しました。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。ごく小規模な噴火に伴う火山性微動が発生しました。
 
 3月13日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動   爆発
  3月13日       24回   44回   0回
    14日        8回    0回   0回
    15日       13回    8回   0回
    16日15時まで   5回    0回   0回
 
 島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、山体の隆起・膨張を示すゆるやかな変動がみられています。また、GNSS連続観測では、2019年9月頃から桜島島内の基線のわずかな伸びが認められています。これらのことから、桜島では今後も噴火活動が継続する可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(木)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。