2020年06月01日16時10分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
5月29日から6月1日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。
【火山活動の状況】
新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震は、5月26日から増加していましたが、29日以降少ない状態で経過しています。
表面現象や地殻変動の状況に、特段の変化はみられていません。
5月29日に韓国岳山頂から実施した観測では、新燃岳火口や火口西側斜面の割れ目付近で引き続き噴煙や噴気及び地熱域を確認しました。
火山性地震の回数は増減を繰り返しています。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量の増加や、火口西側斜面の割れ目において噴気や地熱域が認められるなど、火山活動が高まった状態となっています。今後の情報に留意してください。
5月29日からの火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおりです。火山性微動は観測されていません。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震
5月29日 5回
30日 0回
31日 0回
6月 1日15時まで 0回
【防災上の警戒事項等】
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、5日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。