2020年09月21日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
新燃岳では、16日から火山性地震が増加し、多い状態が継続しており、火山活動が高まった状態となっています。
【火山活動の状況】
新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震が16日から増加し、多い状態が継続しています。火山性微動は観測されていません。地殻変動観測に特段の変化はみられていないことから、現在のところ規模の大きな噴火の可能性は低いと考えられます。
新燃岳火口では、18日以降、白色の噴煙が最高で火口縁上100mまで上がりました。
火山性地震の回数は2019年11月以降増減を繰り返しながら多い状態となっています。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量の増加や、火口西側斜面の割れ目において噴気や地熱域が認められるなど、火山活動が高まった状態となっています。今後の火山情報に注意してください。
火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震
9月18日 85回
19日 38回
20日 41回
21日15時まで 25回
【防災上の警戒事項等】
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、25日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。