【火山情報】

2020年10月30日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 10月26日から30日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震が24日から増加していましたが、27日以降減少しています。火山性微動は観測されていません。
 
 新燃岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上300mまで上がりました。
 
 27日に山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が1日あたり200トン(前回7日、200トン)と引き続き観測されています。また、新湯温泉付近から実施した現地調査では、火口西側斜面の割れ目付近で引き続き噴気や地熱域を確認しました。
 
 火山性地震の回数は2019年11月以降増減を繰り返しています。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が2020年4月に増加し、その後も同程度の放出量が維持されています。火口西側斜面の割れ目において噴気や地熱域が認められています。これらのことから、火山活動がわずかに高まった状態となっています。今後の火山情報に注意してください。
 
 火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震
 10月26日       24回
    27日       13回
    28日       10回
    29日       10回
    30日15時まで   9回

【防災上の警戒事項等】
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11月2日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。