2020年12月28日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
新燃岳では火山性地震が概ね多い状態で経過しており、火山活動が高まった状態が継続しています。
【火山活動の状況】
新燃岳では、12月18日から増加していた火口直下を震源とする火山性地震は、26日以降減少していますが、概ね多い状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
噴煙の状況や傾斜計の観測データに特段の変化は認められません。
GNSS連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示す基線で、昨年7月頃から縮みが続いていましたが、今年11月頃から停滞傾向となっています。
火山性地震が概ね多い状態であることから、火山活動が高まった状態となっています。今後の情報に注意してください。
24日からの火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震
12月24日 64回
25日 56回
26日 27回
27日 3回
28日15時まで 3回
【防災上の警戒事項等】
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、令和3年1月1日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。