【火山情報】

2023年07月10日16時00分 発表

 本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(令和5年6月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しくは月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。

【火山活動の状況】
 警報・予報事項に変更のあった火山は以下のとおりです。その他の火山では、警報・予報事項に変更はありません(令和5年7月10日14時現在)。
 諏訪之瀬島では、9日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。
 口永良部島では、26日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げ、更に27日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き上げました。
 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)では、7月7日(期間外)に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げました。

【防災上の警戒事項等】

【火山情報】

2023年07月09日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 硫黄山では7日に火山性微動が発生し、火山活動が高まった状態となっています。硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

【火山活動の状況】
 硫黄山では、火山性微動は7日17時以降発生していません。硫黄山付近の浅いところを震源とする火山性地震は少ない状態で経過しています。
 
 監視カメラによる観測では、昨日(8日)から本日(9日)にかけて、硫黄山の南側の噴気地帯で一時的に活発な噴気がみられるものの、硫黄山の南側の噴気地帯や硫黄山の西側500m付近の噴気は、概ね雲のため不明でした。
 
 硫黄山では、GNSS連続観測で硫黄山近傍の基線において、2023年5月頃から硫黄山の山体浅部における膨張を示すと考えられるわずかな伸びがみられているなかで、火山性微動が発生しました。
 火山活動が高まっていますので、硫黄山火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、10日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2023年07月08日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 硫黄山では昨日(7日)火山性微動が発生し、火山活動が高まった状態となっています。硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

【火山活動の状況】
 火山性微動は昨日(7日)17時以降発生していません。火山性地震は少ない状態で経過しており、硫黄山付近の浅いところで発生しています。
 
 監視カメラによる観測では、硫黄山の南側の噴気地帯や硫黄山の西側500m付近の噴気の様子は、昨日から本日(8日)にかけて雲のため不明でした。
 
 硫黄山では、GNSS連続観測で硫黄山近傍の基線において、2023年5月頃から硫黄山の山体浅部における膨張を示すと考えられるわずかな伸びがみられているなかで、火山性微動が発生し、火山活動は高まっていますので、硫黄山火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(日)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2023年07月07日17時38分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

【火山活動の状況】
 硫黄山では、GNSS連続観測で硫黄山近傍の基線において、2023年5月頃から硫黄山の山体浅部における膨張を示すと考えられるわずかな伸びがみられています。
 そのなかで、本日(7日)16時50分に硫黄山付近で火山性微動が発生しました。火山性微動が発生したのは、2018年6月19日以来です。
 
 硫黄山付近の浅いところを震源とする火山性地震は少ない状態で経過しています。
 
 硫黄山の火山活動は高まった状態となっています。硫黄山の火口から概ね1kmの範囲では、大きな噴石に警戒してください。

【防災上の警戒事項等】
 硫黄山の火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、8日(土)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【噴火警報】

2023年07月07日17時15分 発表

<霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>
硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
<噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引上げ>

【火山活動の状況及び予報警報事項】
硫黄山では、GNSS連続観測で硫黄山近傍の基線において、2023年5月頃から、硫黄山の山体浅部における膨張を示すと考えられるわずかな伸びがみられています。
そのなかで、硫黄山付近において、本日(7日)16時50分に火山性微動が発生しました。

硫黄山の火山活動は高まった状態となっています。硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、大きな噴石に警戒してください。

【対象市町村の防災対応等】
以下の市町村で、「火口周辺警報:火口周辺警戒」が発表されました
 宮崎県えびの市 鹿児島県霧島市

【防災上の警戒事項等】
硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

【火山情報】

2023年07月07日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 7月3日から7日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、今期間噴火は観測されていません。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。5日に継続時間の短い火山性微動が発生しました。
 
 昨日(6日)実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり2800トン(前回6月22日、1400トン)と多い状態でした。
 
 GNSS連続観測では、桜島島内の一部の基線で2023年1月頃から山体膨張に伴うとみられるわずかな伸びが認められていましたが、4月頃から停滞しています。また、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)を挟む基線では、長期にわたり姶良カルデラの地下深部の膨張を示す緩やかな伸びがみられています。
 
 桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわたり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も概ね多い状態であることから、今後噴火活動が活発化する可能性があります。今後の火山情報に注意してください。
 
 火山性地震、爆発の回数は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震  爆発
  7月 3日        2回  0回
     4日        4回  0回
     5日        1回  0回
     6日        4回  0回
     7日15時まで   1回  0回

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、10日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。