【火山情報】

2025年03月31日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 新燃岳火口から概ね4kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、2024年10月下旬頃から火口直下を震源とする火山性地震が増減を繰り返しており、3月28日から昨日(30日)にかけて一時的に増加し、前10日間の地震回数は多い状態で経過しています。火山性微動は本日(31日)は観測されていません。
 
 新燃岳近傍に設置している傾斜計では、30日に山体の膨張および収縮を示す変動がみられましたが、その後は特段の変化はみられていません。
 
 監視カメラによる観測では、新燃岳火口内の噴煙は最高で火口縁上200mまで上がりました。新燃岳火口周辺の地熱域の状況に特段の変化は認められません。
 
 GNSS連続観測では、2024年11月頃から、新燃岳付近の地下の膨張を示すと考えられる基線のわずかな伸びが認められます。
 
 新燃岳の火山活動はさらに高まった状態となっています。新燃岳火口から概ね4kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。

【防災上の警戒事項等】
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね4kmまで、火砕流が概ね2kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね4kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 2011年と同様に爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、4月1日(火)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2025年03月31日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 3月28日から31日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、昨日(30日)14時47分に噴火が発生し、噴煙は火口縁上1000mまで上がりました。
 また、同火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を一時的に観測しました。
 
 昭和火口では、噴火及び火映は観測されていません。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
 
 28日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり3100トン(前回2月26日、1500トン)と非常に多い状態でした。
 
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)を挟む基線で長期にわたり姶良カルデラの地下深部の膨張を示す緩やかな伸びがみられています。
 
 桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわたり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も概ね多い状態であることから、今後も噴火活動が継続すると考えられます。今後の火山情報に注意してください。
 
 火山性地震、爆発の回数は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
             火山性地震  爆発
   3月28日        4回  0回
     29日        1回  0回
     30日        4回  0回
     31日15時まで   2回  0回

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、4月4日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。