2025年04月14日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
4月11日から14日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。新燃岳火口から概ね3kmの範囲内に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
【火山活動の状況】
新燃岳の火口直下を震源とする火山性地震は2024年10月下旬頃から増減を繰り返しており、前10日間の地震回数は非常に多い状態で経過しています。本日(14日)01時58分に継続時間の短い火山性微動が発生しました。火山性微動が発生したのは、2025年3月30日以来です。
新燃岳近傍に設置している傾斜計では特段の変化はみられません。
監視カメラによる観測では、新燃岳火口内の噴煙は最高で火口縁上20mまで上がりました。
GNSS連続観測では、2024年11月頃から、霧島山を挟む一部の基線で新燃岳付近の地下の膨張を示すと考えられるわずかな伸びが認められます。
新燃岳では地震回数が非常に多い状態で経過しており、GNSS連続観測では地下の膨張を示すと考えられる変化が認められていることから、引き続き新燃岳火口から概ね3kmの範囲内に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
【防災上の警戒事項等】
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね3kmまで、火砕流が概ね2kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
2011年と同様に爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、16日(水)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。