2019年12月27日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
12月23日から27日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。
【火山活動の状況】
桜島では、活発な噴火活動が続いています。
南岳山頂火口では、噴火が4回発生し、このうち3回が爆発でした。弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で7合目(南岳山頂火口より600mから900m)まで達しました。24日13時00分から14時17分の連続噴火では、噴煙は最高で火口縁上3300mまで上がり雲に入りました。
12月23日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり1000トン(前回12月16日、2700トン)とやや多い状態でした。
島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、山体の隆起・膨張を示すゆるやかな変動がみられています。
火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生しました。
12月23日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震 火山性微動 爆発
12月23日 9回 18回 2回
24日 5回 12回 1回
25日 8回 5回 0回
26日 29回 28回 0回
27日15時まで 5回 2回 0回
桜島では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量が多い状態であることや山体膨張と考えられる地殻変動がみられていることから、今後も活発な噴火活動が継続する可能性があります。
【防災上の警戒事項等】
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、30日(月)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。