2020年10月04日09時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
桜島では、昨日(3日)03時頃から観測されていた山体膨張を示すわずかな地殻変動は、本日(4日)07時頃までに概ね解消されました。
【火山活動の状況】
桜島では、昨日(3日)03時頃から島内に設置している傾斜計及び伸縮計で、山体膨張を示すわずかな地殻変動が観測されました。この地殻変動は、昨日16時35分に南岳山頂火口で発生した噴火及びその後のごく小規模な噴火などにより、本日(4日)07時頃までに概ね解消されました。
昨日から本日07時まで火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
GNSS連続観測では、2019年9月以降、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びが認められています。
桜島では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量が長期的に多い状態であることや姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部へのマグマ供給が継続していることから、今後も噴火活動が継続する可能性があります。
【防災上の警戒事項等】
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、5日(月)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。