2020年10月04日16時10分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
新燃岳では、火山性地震が9月30日から増加していましたが、本日(4日)から減少しています。
【火山活動の状況】
新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震が9月30日から増加していましたが、本日(4日)から減少しています。火山性微動は観測されていません。地殻変動観測に特段の変化はみられていないことから、現在のところ規模の大きな噴火の可能性は低いと考えられます。
新燃岳火口では、昨日(3日)以降、白色と思われる噴煙が最高で火口縁上300mまで上がりました。
火山性地震の回数は2019年11月以降増減を繰り返しながら多い状態となっています。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が2020年4月に増加し、その後も同程度の放出量が維持されています。火口西側斜面の割れ目において噴気や地熱域が認められています。これらのことから、火山活動が高まった状態となっていると考えられます。今後の火山情報に注意してください。
火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震
9月30日 30回
10月 1日 108回
2日 242回
3日 138回
4日15時まで 1回
【防災上の警戒事項等】
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、5日(月)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。