2022年05月16日16時00分 発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
5月13日から16日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
【火山活動の状況】
新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震は、やや多い状態で経過しています。
13日に、振幅の小さな継続時間の短い火山性微動が発生しました。新燃岳で火山性微動が発生したのは3月28日以来です。なお、この火山性微動に伴う傾斜変動は、認められませんでした。
新燃岳西側斜面割れ目付近では、2022年2月に入り地熱域のわずかな拡大が認められるものの、その後の観測では新燃岳火口内及び西側斜面の割れ目付近の噴気及び地熱域の状況に特段の変化は認められません。
GNSS連続観測では、昨年(2021年)12月頃から、霧島山を挟む基線において、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられるわずかな伸びが認められます。
火山性地震がやや多い状態であり、火山活動が高まった状態となっています。今後の情報に注意してください。
【防災上の警戒事項等】
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、20日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。