【火山情報】

2019年12月27日16時20分 発表

<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 本日(27日)実施した気象庁機動調査班(JMA-MOT)の現地調査結果をお知らせします。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、昨日(26日)12時頃から火口直下を震源とする火山性地震が一時的に増加しました。
 
 本日(27日)気象庁機動調査班(JMA-MOT)が新湯温泉付近から実施した現地調査では、火口西側斜面の割れ目下方付近で、引き続き地熱域を確認しましたが、これまでの観測と比較して特段の変化は認められませんでした。また、山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は検出限界未満(前回12月12日、検出限界未満)でした。
 
 噴煙の状況や傾斜計の観測データに特段の変化は認められません。
 
 12月25日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
           火山性地震
 25日          3回
 26日         16回
 27日16時まで     4回
   
 新燃岳では、火山活動に高まりが認められますので、今後の情報に注意してください。

【防災上の警戒事項等】
 活火山であることから、新燃岳火口内及び西側斜面の割れ目付近では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、30日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2019年12月27日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 12月23日から27日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、噴火が4回発生し、このうち3回が爆発でした。弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で7合目(南岳山頂火口より600mから900m)まで達しました。24日13時00分から14時17分の連続噴火では、噴煙は最高で火口縁上3300mまで上がり雲に入りました。
 
 12月23日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり1000トン(前回12月16日、2700トン)とやや多い状態でした。
 
 島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、山体の隆起・膨張を示すゆるやかな変動がみられています。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生しました。
 
 12月23日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動   爆発
 12月23日        9回   18回   2回
    24日        5回   12回   1回
    25日        8回    5回   0回
    26日       29回   28回   0回
    27日15時まで   5回    2回   0回
 
 桜島では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量が多い状態であることや山体膨張と考えられる地殻変動がみられていることから、今後も活発な噴火活動が継続する可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、30日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2019年12月27日00時15分 発表

<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 新燃岳では、12月26日12時頃から火山性地震が増加しています。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、昨日(26日)12時頃から火口直下を震源とする火山性地震が増加しており、00時から24時までに16回発生しました。
 
 12月25日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
                火山性地震
 25日00時から24時まで     3回
 26日00時から12時まで     4回
    12時から24時まで    12回
 
 本日(27日)、気象庁機動調査班(JMA-MOT)による現地調査を実施する予定です。調査結果については、改めてお知らせします。
 
 新燃岳では、火山活動に高まりが認められますので、今後の情報に注意してください。

【防災上の警戒事項等】
 活火山であることから、新燃岳火口内及び西側斜面の割れ目付近では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

【火山情報】

2019年12月24日18時00分 発表

本日、第145回火山噴火予知連絡会において、前回(第144回、令和元年7月2日)以降の全国の火山活動について以下のとおり評価を行いました。
また、参考として気象庁が発表している噴火警報・予報(噴火警戒レベル)についても併せてお知らせします。

【火山活動の状況】
桜島
南岳山頂火口では、9月以降噴火活動が活発化しています。桜島島内の傾斜計では9月上旬から山体の隆起、伸縮計では膨張を示す地殻変動が観測され、GNSS連続観測でも9月頃からわずかな伸びが観測されています。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も9月以降多い状態が続いていることから、今後も南岳山頂火口を中心に、活発な噴火活動が継続すると考えられます。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中

口永良部島
新岳火口では、2月2日にごく小規模な噴火が発生して以降、噴火は観測されていませんが、新岳の西側山麓のやや深い場所が震源と推定される火山性地震や新岳火口付近の浅いところを震源とする規模の大きな地震が発生するなど、地震活動はやや高まった状態です。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、11月頃からやや多い状態で推移しています。このように火山活動はやや高まった状態となっており、引き続き噴火の可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)発表中

西之島
12月5日に地表面温度が明瞭に高い状態が観測されたため噴火が開始したと推定されました。6日に上空からの観測により溶岩流が観測されました。島の中央部やや南に位置する火砕丘の山頂火口から噴石が飛散し、東山腹からは溶岩が流出していました。15日には、北山腹からも溶岩が流出し、海に達していました。今回の噴火は、2013年から2015年、2017年、2018年の噴火活動と同様に、火砕丘の山頂火口とその周辺で発生しており、噴火様式はこれまでとほぼ同様と考えられ、噴火活動は活発な状態です。その後、地表面温度は、島の南と西に大量の溶岩が流れた2017年噴火時よりも高い状態になっています。今後も噴火活動が継続すれば2017年の噴火の規模を上回る恐れがあります。
【参考】火口周辺警報(入山危険)発表中

草津白根山
1982年から1983年にかけて小規模な水蒸気噴火を繰り返した湯釜付近の地震活動は1993年以降低調でしたが、2002年頃から徐々に高まっており、地震増加に先行して北側噴気地帯のガス組成の変化がみられることがあります。また、湯釜湖水の化学組成にも、高温の火山ガスに由来する成分の増加がみられることがあります。
2014年及び2018年には、湯釜付近の浅部に火山性流体の一時的な供給の増加によると考えられる火山性地震の増加などがみられ、GNSS連続観測でも、草津白根山の北西から西側の深部の膨張を示唆する変化が繰り返し観測され、それらは収縮に転じていません。また、本白根山では、2018年に水蒸気噴火が発生しました。
以上のことから、草津白根山の火山活動は、中長期的にみると活発な状態になっています。草津白根山浅部の活動だけではなく、草津白根山の北西もしくは西側の地殻変動や周辺の地震活動にも注意していく必要があります。

白根山(湯釜付近)
湯釜付近の浅部の活動は、2019年9月上旬から火山性地震がやや増加したこと、高温の火山ガスの供給が続いていること、全磁力観測では2018年4月以降、水釜付近の地下の温度上昇を示唆する変化がみられたこと、湯釜湖水の成分分析では、2014年以降、高温の火山ガスに由来する成分の濃度が依然として高いことから、湯釜付近の浅部に火山性流体の供給が続いており、2018年9月下旬からの高まった状態が継続していると考えられます。引き続き、小規模な水蒸気噴火が発生する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中

本白根山
鏡池北火口付近のごく浅部を震源とするごく微小な地震は徐々に減少し、2018年12月以降少ない状態で経過しているが、時折やや増加しました。鏡池北火口の北側の火口列からの噴気は観測されていません。火山活動は、現在のところ静穏な状態ですが、逢ノ峰付近では時々地震が発生しており、引き続き、火山活動の推移に注意する必要があります。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

阿蘇山
中岳第一火口では4月16日の噴火以降、噴火活動が継続しています。7月末頃から、噴出物には高温のマグマが急冷した本質物質が多く含まれるようになりました。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は増減を繰り返しながら10月頃に非常に多い状態となり、その後一時的に減少したものの多い状態で変動を繰り返しています。火山性微動の振幅は10月頃に大きくなり、11月頃から一時的に減少しましたが、再び緩やかな増大傾向を示しています。中岳第一火口では、火映や赤熱現象がみられる等、火口内の熱活動は高まった状態でした。GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線において、2018年後半頃から緩やかに伸びの傾向を示しています。
以上のことから、火山活動は高まった状態で経過しており、今後も噴火活動が継続する可能性があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中

薩摩硫黄島
11月2日に噴火が発生し、灰白色の噴煙が火口縁上1,000m程度まで上がりました。噴火の前後で地震活動等に特段の変化はありませんが、夜間に火映が観測され、時折噴煙が高くなるなど、長期的には熱活動が高まった状態が続いています。硫黄岳火口周辺では、噴火に警戒する必要があります。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中

諏訪之瀬島
御岳(おたけ)火口では、噴火が時々発生しました。諏訪之瀬島では長期的に噴火を繰り返しており、今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されます。
【参考】火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)発表中

十勝岳
2006年以降継続していた山体浅部の膨張を示す地殻変動に停滞が認められていますが、噴煙高の高い状態、地熱域の拡大や温度上昇、地震の一時的な増加など、長期的に火山活動の活発化を示唆する現象が観測されていますので、今後の活動の推移に注意が必要です。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

浅間山
山頂火口で小噴火が8月7日に発生しました。噴火発生前から、山体浅部を震源とする低周波の地震が急減し、山頂付近の微小地震が増加しました。8月7日の噴火前の低周波地震の減少がみられた時期に、火口底の温度の低下が認められました。これらのことから、8月7日の噴火は、火道閉塞により圧力が高まり発生した可能性があります。
8月25日に発生した噴火前後にも、地震活動の低下、火口底の温度の低下などの類似の現象がみられました。8月7日、25日の火山灰の分析結果では、水蒸気噴火の特徴をもつ噴火であったと推定されます。
10月以降は、火山性地震は少ない状態で推移しており、噴煙活動の活発化、二酸化硫黄の放出量増加も認められません。また、期間を通して、A型地震の増加、及び2015年や2017年のような深部からのマグマ上昇を示す地殻変動は観測されていません。
以上のことから、浅間山の火山活動は活発化する傾向にはありませんが、今後も火口から500m以内の範囲に影響を及ぼす程度のごく小規模な噴火が突発的に発生する可能性があります。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

焼岳
7月下旬から、空振を伴う地震が時々発生しました。山頂付近の微小な地震活動は継続しています。また、GNSS連続観測では山頂部付近で緩やかな膨張が続いているとみられます。中長期的に焼岳の火山活動は高まってきており、今後の火山活動の推移に注意が必要です。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

箱根山
5月にカルデラ内で増加した火山性地震は9月に減少し、現在は地震活動が活発になった5月より前の状態となっています。GNSS連続観測では、3月中旬頃からみられていた箱根山を挟む基線の伸びは8月下旬頃から鈍化し、現在はほぼ停滞しています。以上のことから、大涌谷周辺の想定火口域では、噴火の可能性は低くなったと考えられます。
大涌谷周辺の想定火口域では活発な噴気活動が続いているため、火山灰等の突発的な噴出現象に注意する必要があります。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

霧島山
広域のGNSS連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは2019年2月以降停滞し、その後、大きな変化はありません。地震活動は、引き続き、新燃岳、硫黄山の周辺部、韓国岳の周辺などで認められています。
霧島山深部には、これまでにマグマが蓄積されていると考えられ、広範囲の地震活動も続いていることから、火山活動の推移を引き続き慎重に監視する必要があります。

えびの高原(硫黄山)周辺
硫黄山では、2018年4月27日以降、噴火は発生していません。噴気活動は活発な状態が続いていますが、2019年1月以降はその領域のさらなる拡大は認められません。硫黄山付近では、火山性地震は少ない状態で経過しています。GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線の伸びは2019年2月頃から停滞もしくはわずかに収縮しています。硫黄山では、現時点では噴火の兆候は認められませんが、火山活動の推移には留意が必要です。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

新燃岳
新燃岳では2018年6月28日以降、噴火は観測されていません。新燃岳では、現時点で噴火の兆候は認められませんが、11月17日から18日にかけて新燃岳火口直下を震源とする火山性地震が一時的に増加したことから、火山活動の推移には留意が必要です。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

御鉢
御鉢の火山活動に特段の変化はなく、現時点では噴火の兆候は認められませんが、火山活動の推移に留意が必要です。
【参考】噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)発表中

【防災上の警戒事項等】

【火山情報】

2019年12月23日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 12月20日から23日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、噴火が10回発生し、このうち6回が爆発でした。噴煙は最高で火口縁上2500mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で8合目(南岳山頂火口より500mから700m)まで達しました。また、同火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を時々観測しました。
  
 島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、山体の隆起・膨張を示すゆるやかな変動がみられています。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生しました。
 
 12月20日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動   爆発
 12月20日        8回    6回   1回
    21日       20回   44回   2回
    22日       10回    0回   2回
    23日15時まで   6回    9回   1回
 
 桜島では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量が多い状態であることや山体膨張と考えられる地殻変動がみられていることから、今後も活発な噴火活動が継続する可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、27日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2019年12月20日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 12月16日から20日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、噴火が15回発生し、このうち10回が爆発でした。噴煙は最高で火口縁上2000mまで上がり雲に入りました。弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で5合目(南岳山頂火口より1000mから1300m)まで達しました。また、同火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を時々観測しました。

 12月16日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり2700トン(前回11月29日、3600トン)と多い状態でした。
 
 島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、山体の隆起・膨張を示すゆるやかな変動がみられています。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。ごく小規模な噴火に伴う火山性微動が発生しました。
 
 12月16日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動   爆発
 12月16日        1回    0回   0回
    17日       12回    0回   6回
    18日       13回    0回   1回
    19日       10回    4回   3回
    20日15時まで   6回    5回   0回
 
 桜島では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量が多い状態であることや山体膨張と考えられる地殻変動がみられていることから、今後も活発な噴火活動が継続する可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、23日(月)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2019年12月20日11時10分 発表

<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 新燃岳火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなりました。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、11月17日から18日にかけて火口直下を震源とする火山性地震が増加しましたが、その後は少ない状態が続いています。噴煙の状況及び傾斜計のデータに火山活動の活発化を示す変化は認められていません。また、12月12日に実施した現地調査による観測結果にも特段の変化は認められませんでした。
 これらのことから、新燃岳火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなったと判断し、本日(20日)11時00分に噴火警報を解除しました。
 
 噴火警報の解除に伴い、今回の一連の火山の状況に関する解説情報の発表はこれで終了します。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【防災上の警戒事項等】
 活火山であることから、新燃岳火口内及び西側斜面の割れ目付近では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

【噴火警報】

2019年12月20日11時00分 発表

<霧島山(新燃岳)に噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意):警報解除を発表>
新燃岳火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなりました。
<噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引下げ>

【火山活動の状況及び予報警報事項】
新燃岳では、11月17日から18日にかけて火口直下を震源とする火山性地震が増加しましたが、その後は少ない状態が続いています。噴煙の状況及び傾斜計のデータに火山活動の活発化を示す兆候は認められていません。また、12月12日に実施した現地調査による観測結果にも特段の変化は認められませんでした。
これらのことから、新燃岳火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなりました。

【対象市町村の防災対応等】
以下の市町村で、「火口周辺警報:火口周辺警戒」が解除されました
 宮崎県小林市 鹿児島県霧島市

【防災上の警戒事項等】
活火山であることから、新燃岳火口内及び西側斜面の割れ目付近では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

【火山情報】

2019年12月16日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 12月13日から16日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。

【火山活動の状況】
 新燃岳では、11月17日から18日にかけて火口直下を震源とする火山性地震が増加しましたが、その後は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
 
 噴煙の状況や傾斜計の観測データに特段の変化は認められません。
 
 12月13日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震
 12月13日        3回
    14日        3回
    15日        3回
    16日15時まで   0回
 
 GNSS連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは2019年2月以降停滞しています。

【防災上の警戒事項等】
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、20日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

【火山情報】

2019年12月16日16時00分 発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 12月13日から16日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が引き続き発生するおそれがあります。

【火山活動の状況】
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、噴火が7回発生し、このうち5回が爆発でした。噴煙は最高で火口縁上2400mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で6合目(南岳山頂火口より800mから1100m)まで達しました。また、同火口では、期間を通じて夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、山体の隆起・膨張を示すゆるやかな変動がみられています。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。ごく小規模な噴火に伴う火山性微動が発生しました。
 
 12月13日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震 火山性微動   爆発
 12月13日        7回    0回   1回
    14日        6回    0回   2回
    15日        8回    1回   2回
    16日15時まで   0回    0回   0回
 
 桜島では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量が多い状態であることや山体膨張と考えられる地殻変動がみられていることから、今後も活発な噴火活動が継続する可能性があります。

【防災上の警戒事項等】
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、20日(金)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。