2022年07月26日16時00分 発表
<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>
桜島の南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。
【火山活動の状況】
南岳山頂火口では、24日20時05分に爆発が発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から東方向へ2.4kmを超えて飛散しました。昨日(25日)から本日(26日)にかけては、爆発や噴火が時々発生し、噴煙は最高で火口縁上2200mまで上がり、雲に入りました。爆発に伴う大きな噴石の飛散は、雲のため確認できていません。
昨日、実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり2100トン(速報値)(前回7月22日、1900トン)と、多い状態でした。
島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、7月18日09時頃から観測されているわずかな山体膨張は、20日15時以降概ね停滞しています。
火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
桜島では、山体膨張は概ね停滞しており、現在のところ規模の大きな噴火が発生する兆候は認められません。ただし、今後も同程度の噴火が発生する可能性があるため、南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。
【防災上の警戒事項等】
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。また、概ね2kmの範囲では火砕流に警戒をしてください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、27日(水)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。